ごみ処理施設や下水処理施設は市民生活には欠かせない施設ですが、どちらかというと「迷惑施設」という捉え方をされています。
佐賀市ではこのようなイメージを何とかして変えたいという問題意識を持ち、以前から下水汚泥の堆肥化や、ごみ焼却時の熱を利用した温水供給や発電による売電で地域貢献をおこなっていましたが、より地域のために役立つ施設として着目したのがごみ焼却や下水処理で生じる二酸化炭素の活用など、2つの施設のバイオマス資源の更なる有効活用でした。
その頃(平成25年)、農林水産省などからバイオマス産業都市構想が示されたことを受け佐賀市全体でバイオマスを活用したまちづくりに取り組むこととなりました。
佐賀市はバイオマスを前提としてこの取り組みを開始したわけではなく、地域の課題解決のための手段としてバイオマス資源の活用を図っており、それがバイオマス産業都市構想の策定という形で具体化しました。
平成26年7月佐賀市は、暮らしから発生するごみ・排水など「廃棄物であったものがエネルギーや資源として価値を生み出しながら循環するまち」を将来像としたバイオマス産業都市構想を策定しました。そして、平成26年11月、佐賀市のバイオマス産業都市構想が地域の特色を活かした環境にやさしく災害に強いまちづくりの実現に役立つものと認められ、九州では初めてのバイオマス産業都市に選定されました。
私たちは、「バイオマス産業都市さが」の実現を目指し、ごみ処理施設や下水処理施設をバイオマス活用の核施設と位置付けたプロジェクトに取り組んでいます。最終的にはこれらのプロジェクトを通した地域産業の活性化や雇用拡大など、バイオマスを活用したまちづくりにつなげていきます。