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今回のえびす顔


  • 窓乃梅酒造株式会社社長古賀釀治さん
    • 日本酒は美容と健康に一番良いお酒!
    • 第12回の「えびす顔」は、創業320年以上の歴史を誇る佐賀の酒造会社で、3月7日の蔵開きを控え、新酒の製造で毎日お忙しい窓乃梅酒造の社長 古賀釀治(こが じょうじ)さんにお話を伺いました。佐賀の酒蔵の歴史や美味しいお酒の飲み方など、ためになるお話をたくさん語っていただきました。ぜひご覧ください。



  • ご出身は?

    先祖代々佐賀市久保田町。
    酒造りを始めてから私で13代目になるんですよ。
  • 佐賀の酒造りの歴史について教えてください。

    そうですね。佐賀藩は石高36万石の城下町として全国的にも有名ですが、実際は42万石ぐらいはあったそうなんですね。今みたいに低温倉庫など無いから、だいぶ余剰米が出ていたらしいんですよ。余剰米をそのまま置いてても仕方ないんで、余剰米を加工してしまえば二次加工品になるから、佐賀藩は藩として酒造りを奨励していた経緯があるそうです。佐賀県酒造史にそういう記述があります。
    ですから、佐賀県内の古い蔵は元禄年間に創業したところが何件かありますよ。うちが元禄元年(1688年)創業ですからね。もっと古いところもあったんですが、現在は窓乃梅酒造が佐賀県内で一番古い酒蔵となっています。
  • 「窓乃梅酒造」の歴史と名前の由来について教えてください。

    はい。まず、「窓乃梅」という名前は、佐賀藩10代藩主であった鍋島直正公の詩からとりました。創業時は、古賀六右衛門により「寒菊」の銘で創業しました。「窓乃梅」に変わったのは8代目、古賀文左衛門の時。安政7年ですから1860年ごろですかね。
    殿様献上用の酒を造っている時に、いまを盛りと咲き誇っていた白梅の花びらが、さっと吹き過ぎた風にすくい上げられて、花吹雪となって仕込みの酒蔵の中に混入したんですね。今で言えば異物混入ですけど(笑)。おおごとの起きたと、杜氏たちが慌て騒いでいたところ、飲んでみたらものすごく美味しい良い酒だったんでですね。事情を殿様に話し、差し上げたところ、やっぱり美味しかったらしくて、「年々にさかえさかえて 名さえ世に香りみちたる窓乃梅が香」という詩をその場で一筆したためたそうです。その詩から「窓乃梅」となったんですね。
    でも、技術論から言うと、梅の花びらが入っただけで酒が美味しくなるということは、現実的にありえないことなんですけど(笑)。
  • 酒造りへのこだわりを教えてください。

    やっぱり、酒造りに重要なのは原料となるお米と水ですね。兵庫県のヤマダニシキというお米を約200俵ぐらい大吟醸だけに使用していますが、あとは全部佐賀県産米を使用しています。近年は場所を選ばなくなりましたけれども、江戸時代に関してはきれいな良い水があって、美味しいお米が多く採れる場所じゃないとですね、酒造りができんわけですよ。鉄分とかマンガンの含有量が多い水は醸造用としては不適ですからね。特に鉄分はクセがつきます。水は無味無臭じゃないといかんです。
    それから、一部機械を導入して省力化はされてますけど、基本的な酒造りの行程は昔から変わらないんですね。米を精米して、蒸して、麹を作って、酵母を増殖させてという具合。窓乃梅は佐賀で一番古いし、木(きもと)仕込みの技術なんてうちしか残ってないですね。だからきちっと酒造りについて後世に伝えていかなければならないという義務があると考えています。
  • 古賀社長で13代目ということですが、跡を継ぐことに対してのお気持ちはどうでしたか。

    私が小学校3年生ぐらいの時に祖父が亡くなったんで、小さい頃は良く婆さんと一緒に寝てましたから、婆さん子だったんですね。だから、婆さんから「お前が跡継ぎけん、ちゃんと継がんばいかんよ!」って、しょっちゅう言われてて、ずっと洗脳されよったですよ(笑)。私の長男も、私の母親、つまり息子の婆さんから良く洗脳されてたみたいですけど(笑)。親から言われるよりも婆さんからが一番影響を受けたと思います。だからあまり嫌な想いはありませんでしたね。
    昔は社会的にも日本酒の販売量も多くて食べていくにも問題ありませんでしたけど、今の時代は状況が厳しく苦労するのが目に見えてますので息子の世代は非常に大変だと思います。
  • 窓乃梅のお酒について少し教えてください。

    お酒にはよく甘口辛口という表現がありますが、基本的に糖分の多い酒が甘口なんですね。ですが、甘さ辛さは酒に含有される「酸」の量によって変わってきます。同じ糖分の量でも「酸」が多いと辛く感じるし、少ないと甘く感じるんですね。例えば白ワインなんて本当はものすごく甘いんですよ。ところが甘く感じないのはものすごく「酸」が多いからなんですね。佐賀のお酒で言いますと「東長(あずまちょう)」は確かに甘いです。統計的には「天山」が一番辛い方になります。うちはちょうどその真ん中だと思っていただければ結構です。ですから佐賀県鹿島地方のお酒は「甘い」、天山が「やや辛い」、その他はその中間層というわけですね。ぜひ覚えておいてください。
    それから、窓乃梅酒造は全国に出荷しております。特に北海道や東京、大阪、名古屋の大都市圏が多いですね。一度ご賞味いただければと思います。
  • お酒造りで苦労されていることはありますか。

    一番頭を抱えている問題と言えば、そりゃもう消費量の減少でしょう!昭和47、48年ごろがピークで、そのときを100%とすると、今は38%ぐらい・・・。佐賀県はちょうど4分の1の25%。ビールや焼酎の消費の伸びが大きいですね。特に焼酎は飲む濃度を濃くも薄くもできますからね。今ではお酒より高価な焼酎なんてザラにありますから。今ではお酒と焼酎の消費量は逆転してしまいました。
    それと、特に若い人が飲まなくなったことと、食生活が脂っこいものに変わってしまって、日本酒が合わなくなってきたことが大きな要因かもしれません。子供さんの数も少なくなっているし、車社会になってお酒を飲みに行く機会も少なくなってきています。そして、晩酌するにも、日本酒には魚の煮付けとかが合いますけど、奥さんの立場にしてみたら、作るのが「せからしか」わけですよ(笑)。そういった理由で、徐々に日本酒の消費が減ってきたんでしょうね。
  • では美味しい日本酒の飲み方を教えてください。

    やっぱり一番良いのは、料理と一緒に楽しむこと。日本酒は食中酒なんですよ。お酒だけではなくて、料理を食べながら美味しくお酒を飲んでいただきたいですね。熱燗に浸けて温かくして飲んだり、逆に冷して香りを楽しみながら飲んだりと色々楽しめます。色んな種類がありますんで。純米酒などがそうですが、お燗に向くお酒もたくさんありますから。だから、自分に合ったお酒を選んで飲んでもらいたいです。
    日本酒というのは体を温めますからとっても体に良いんですね。アミノ酸が多いので、女性にとってはすごくお肌に良い!!美容に良いんです。アルコール飲料の中で最もお肌に良いのは日本酒なんですよ!それと、適度の飲酒は健康にも良いんです。焼酎、ウィスキー、ブランデー、蒸留酒などは体を冷すんで、体の熱を冷ますから夏飲むと良いんですけど、健康のためには大量飲酒は避けるべきですね。逆に日本酒は血行を良くして体を温めますから、寒い冬には冷え性の方に特にオススメですよ。晩酌には2合ぐらいが適量。私も毎日日本酒を飲んでますが、肝臓も全く問題なく健康そのものです。ただし、栄養分が豊富なだけに、ついつい飲みすぎると悪酔いして二日酔いになりやすいのは間違いないんですけどね(笑)。だから、飲みすぎ厳禁です!
    それから、お酒っていうのは、いわゆるコミュニケーションツールなんです。最近は嫌だという方も多いでしょうが、会社の上司と酒を酌み交わすことも大事なんですけどね(笑)。
  • 佐賀市の観光について思うことは?

    佐賀市も合併して山から海まで広がりましたが、最初、合併の話を民間団体で具体的に進めて話をしていたのは、実は、我々だったんですよ。合併する前から「新しい佐賀を考える住民会議」という会の座長をしよったんですね。佐賀青年会議所と一緒に立ち上げてね。
    山から流れてくる嘉瀬川水系沿線がキーポイントになってまして。その沿線は水が豊富なので「水系都市佐賀」として整備したり、「グリーンツーリズム」と「農業」を活かした街づくりなどを観光に取り入れていこうと市長に提言書を出したりしてましたよ。観光エリアが広がってキャンパスが大きくなるので自由な発想がたくさん生まれてきますよね。
  • 最後にえびす顔でPRををお願いします。

    来月3月7日(土)の12:00から16:00まで、佐賀市久保田町にあります窓乃梅酒造の酒蔵開きを開催します!この日は酒蔵をオープンにしますので、一般参加もOK。入場無料ですよ。毎年500人ぐらい来ていただいてます。新酒の試飲もたくさんできますし、瓶詰めしてお買い求めいただくことも可能です。当日のみ販売する限定品もありますから、ぜひ遊びにいらしてください。毎年、天気が良いので今年も期待できますよ。皆様のご来場をお待ちしております!!
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